GFRの自動調節
腎臓のろ過機能は血圧が変化しても一定に保たれる。これを腎臓の自動調節(autoregulation)という。
例えば血圧が80mmHgから180mmHgに上がってもGFRは一定である。これは血圧変化に対して自動調節が働くからである。しかし血圧が極端に低下したり上昇すると内因子では調節しきれず、GFR値が変化する。
自動調節にはMyogenic とtubular capillary feedback がある。
Myogenic
GFR 増加すると輸入動脈細管に圧がかかる。その刺激により輸入動脈細管内の平滑筋に活動電位が起き、筋小胞体からカルシウムが分泌され、カルモジュリンと結合する。カルモジュリンがMLKを活性化させ、リン酸化によって平滑筋収縮が起こる。
血管が収縮することによりGFRが低下する。
Tubular capillary feedback
GFR 増加によって多量のCl-が尿細管に流れる。
緻密班がCl-増加を感知し、パラクリン伝達よってほかの傍糸球体装置にシグナルを送る。
緻密班はトランスポーターにより Na-とCl- を再吸収する。
傍糸球体細胞からはレニンが分泌され、輸入動脈収縮が起こる。
GFRは元の値まで下がる。
外因性調節
血圧が80㎜Hgを下回ると、内因性調節ではGFRを元の値まで上げることができなくなる。
そこで交感神経やホルモン分泌によって調節が行われる。これを外因性調節という。
交感神経による刺激で血圧は上がる。
輸入動脈細管にはα1アドレナリン受容体が密集している。
α1アドレナリン受容体からはノルエピネフリンが分泌されGたんぱく受容体を刺激し、輸入動脈細管が収縮する。
ANP 輸入動脈細管拡張 輸出動脈細管収縮→GFR 上昇 RBF低下
ANPは血圧上昇時に心房から分泌され、血圧を下げる役割をする。
ANPはRAA系を全体的に抑制する。
レニン 輸入動脈収縮